この箱、なんの箱だと思いますか?
この箱には、いちご農家さんのたくさんの思いが詰まっているんですよ。
完成までのプロセスをほんの少しご紹介しましょう。
はじまり
今回のご依頼主
Oさん 30代 男性
奈良県でいちご農園を営む2代目若手農家さん。
現在は道の駅やネットショップを中心に
地元のブランドいちごを販売している。
価値あるいちごを
価値あるカタチでお届けしたい。
パッケージの依頼を受けて私たちが訪れたのは、奈良の山あいに建つビニールハウス。
ここで若手農家のOさんは地元のブランドいちごを育てています。
都市部からさほど離れていない場所ながら、自然に囲まれた静かな環境にOさんの農園はあります。
「若者向けのギフトをやってみたい」と話すOさんは30代。父親から農園を引き継ぎ、様々な新しいことに取り組んでいるそうです。特に、フルーツ離れが進んでいると言われる同世代の若者に自作のいちごを味わってもらいたいと思案中...。日頃からSNSで流行をチェックしているイマドキ農家さんです。
丁寧に育てたいちごを、
丁寧にお客様へお届けする。
安全に、特別感とワクククと共に。
案内して頂いたビニールハウス内はとても見通しが良く、遠くまで直線状にいちごの畝が続いていました。その合間を浮遊して受粉のお手伝いをするミツバチの姿も。
「働かない蜂もおるんよ」と笑いながら話してくださったのは、出荷作業を手伝う奥様。カゴに積まれたいちごをひとつひとつ秤に載せ、採寸しながら丁寧にいちご専用ケースに詰めていきます。繊細ないちごは運搬時に傷んでしまうこともあるので、とても気を使っているのだそうです。
12月~2月頃に旬を迎えるいちご。
Oさんが度々口にしていた「限られた時期にしか味わえない特別感」があります。特に、同じブランドいちごの中でもサイズや糖度などの厳しい審査をくぐり抜けた希少ないちご『苺プレミアム』は生産が難しいため、無事に収穫できた時の喜びもひとしお。
そんなOさんのいちごに対する想いを受け、私たちチームハコバナがパッケージの観点からお手伝いをすることになったのです。
ヒアリング
Oさんの
- 目新しい、野外フェスのようなギフトボックス
- デパートで販売することを想定したボックス
- 揺れや衝撃に強いボックス
Oさんの
- 若い世代に注目してもらいたい
- 手土産やギフトとして特別感を味わえるパッケージにしたい
- 価値あるブランドいちごを安売りしたくない
- 道の駅やネットショップでの販売も広げていきたい
- 繊細ないちごを傷つけないように運搬したい
コンセプト・企画を考える
Oさんの声を元に
ヒントを探しに売り場の調査へ
Oさんからのヒアリングを終え、私たちはさっそく市場調査へ。
現在いちごを販売している道の駅やネットショップの調査をはじめ、今後展開していくデパート等へ足を運び、情報を持ち寄って企画会議を行います。
-
その1
Oさんも使用している緩衝機能のあるいちご専用ケース(Oさんも使用)が生産者の間でポピュラー。規格のサイズが数種類ある。
いちご専用ケースがすっぽり入る箱があれば、振動の心配をクリアできる!
-
その2
市場に出回っているフルーツのギフトボックスは、シンプルで高級感のあるものが多い。
若者に気軽に手に取ってもらうには、カラフルでポップな色味やデザインの方が良さそう。
-
その3
道の駅が最近おしゃれ。デザイン性の高い土産物も多く、若者に流行っているようだ。
道の駅でも特別感のある手土産として若者にも買ってもらえるのでは?
-
その4
道の駅の価格帯でもコストがつり合うギフトパッケージはありそう。
スリーブタイプなら、商品価値を下げずにコストを抑えられる!
-
まとめ
今回は、若い女性をターゲットに、いちご専用ケースのサイズに合わせた『デパート販売用ボックス』を作成、加えて『道の駅販売用スリーブ』もご提案することに決まりました!
デザイン・試作
コンセンサスを取りながら
入念にカタチにしていきます
方向性が決まったら、デザインに起こして形にしていきます。
まず、専属のデザイナーが図面に数種類のデザイン案を落とし込み、Oさんにご検討いただきます。
最終的なデザインが決まったら試作品を作り、実物を入れてみながら印刷の具合や強度、開け易さなどを念入りにチェック。そうして調整を繰り返し、完成に近づけます。
完成!
スリーブタイプ
ボックスタイプ
チームハコバナの
《デパート販売用ボックス》
開けた時の驚きと喜びを大切に
デパート販売用ボックス(かぶせタイプ)は、緩衝機能付のいちご専用ケースがそのまま収まるサイズ。
箱を開けた瞬間に整然といちごが並んでいたら、とても素敵ですよね。そんなギフトシーンを大切にしたボックスです。
《道の駅販売用スリーブ》
品良く、可愛らしく
道の駅販売用スリーブタイプは、ブランドの価値をそのままに、コストを抑えた形状にしました。サイドから見えるいちごが可愛らしいスリーブスタイル。
《デザイン》
特別感とワクククを共に
いちごの花と葉っぱがループするイラストデザインは、その先にあるいちごに出会うまでのワクワク感を表現しています。
目を引くデザインで特別感をボックスごと味わえます。
さいごに
大切に育てたいちごだからこそ、想いを詰め込んだ素敵なギフトボックスを作りたい。
そんな生産者さんのお手伝いができればと、私たちは考えます。
「あったらいいな」は人それぞれ。
全国に展開するネットワークを生かし、地域の取り組みやギフト等へチャレンジする生産者さんと相談しながら一緒に取り組んでいきます。